【概要】社会人になると法律について少しずつ触れる機会が多くなります。でも、法律を専門にした学校を卒業しないと、一から学ぶことになるのですが、なかなかそういう気持ちになるのは難しいです。そこで、そんな本でスタートしてはいかがでしょうか?

最近、仕事の幅が広がったこともあり、契約書……。
そういう法律に携わることも増えてまして。

確かに、社会人経験が長いといろいろ法律に関する知識も必要ですね。

ただ、そういうのが苦手で、理系に進んだこともあって。
で、ネットで調べているのですね。
ただ、基本的なことが分かっていないので、なんかずっと調べている感じでして。
しかも、専門的すぎてなかなか日常生活とも結びつかないし。

独特の用語とか言い回しがありますからね。

そこでなんですが、本当に初心者向けというか基礎の基礎みたいな。
そういう本、ありませんか?
できれば、本当に軽めのイラストとか多いのがいいですが。

じゃあ、こちらが良いと思います。
実例もたくさんあります、読み物としてはかなり読みやすいと思います。
法律書なのに、リアルに面白い!
……っていうのが裏表紙に書かれており、パラパラとめくると、その宣言は伊達じゃなく、面白かったです。
そんな本がこちらです!
落語も学べて、法律も学べるっていう本です。
構成はこんな感じです。
目次
第1章 総則
第1話 茶碗の価値は ~「錯誤」を学びます
ほか
第2章 物権
第5話 泥棒、侵入 ~「即時取得」を学びます
ほか
第3章 債権
第9話 三人目の適格者 ~「履行の強制」を学びます
ほか
第4章 親族
第15話 誰の子、誕生 ~「嫡出推定」を学びます
ほか
第5章 相続
第18話 竹次郎、来京 ~「遺産分割」を学びます
ほか
そして、所々にコラムが全43話あり、これは具体的な日常生活の問題がテーマになっており、とっつきやすかったです。
例えば、38番目のコラムとして、「ハンコ(印鑑)」の問題に触れていました。
落語の中でもハンコに関する噺(「ねずみ」)があり、それを絡めて説明がされています。
百円ショップで誰でも自分以外の名字のハンコが購入できるのに、その効果ってどうなんだろうっていうのがこんな感じで書かれいます。
……自筆証書遺言は押印がなければ無効になりますが、100円ショップで販売されている大量生産された三文判を押すことでもよいわけであり、押印することに特別な意味があるのでしょうか。
P150
こんな感じで、日常生活を引き合いに話が進んでいくので、とてもイメージができ、なおかつ、分かりやすい!
で、この本の攻略です。
実際に読んでみると分かったのですが、法律初心者……というか法律に全く携わったことのない場合、「第1章 総則」から順に読み進めるのはちょっときびしかったです。
なので、第2章から一旦、最後まで読んでしまってから、第1章に戻ってくる読み方をお勧めします。
各章各話、かなり独立性が高いので、順に読まなくても大丈夫だと思います。
その方法でも第2章を読むのが難しい場合、コラムを一旦、全て読んでしまうのも良いと思います。
例えば、P110では「新型コロナウィルス」についてのコラムがあったり、最近の日常問題と交えて触れられているので、かなり読みやすいです。