人間関係(人や会社との関係)の不安を克服する為に「心を強くしたい」ならこの一冊(神メンタル[星 渉])

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【概要】コロナ禍で職場や会社との関係が冷える一方。その結果、なんとなくの不安に悩んでいる方が多いと思います。どうして不安は生じるのでしょうか? また、どうすれば不安を向き合うことができるのでしょう? 今回はメンタルを強くする観点でおすすめの本をご紹介します。



相談者
相談者

職場のコミュニケーション不足から、なんか不安なんです。

所長
所長

在宅勤務されてから、不安を感じるようになったのですか?

相談者
相談者

いや、在宅前からそうだったのかも。
コミュニケーション不足は在宅前からだし。

所長
所長

でしたら、あまり深く考えないのも一つの方法ですよ。

相談者
相談者

そうなんですが、たまにメールでくる文面でドキッてしちゃうですよ。
この人はどういう意図でこのメールしてるんだろうとか。
結局、妄想というか、相手に振り回されしまって。
そんな弱気じゃなくて、強気とまでは言いませんが、うまく対処できる方法って、ないでしょうか?

所長
所長

そうですね。
他人に振り回されないように心がけるのも良いかもしれません。
であれば、こちらの本をご紹介しますよ。



「本当の安心」を手にするには

在宅での人間関係に悩むには次の2つのパターンがあります。

 ①もともと自分に無関心だった人からのメール(文章)での連絡を受けた時

 ②もともとお節介だった人からの連絡

この①については、そもそも相手が良くわかっていないことから、文章を深くを読み取ってしまうことから不安になります。

次に②については、特に支配欲の強い上司に多いのですが、そもそも「在宅=さぼっている」という先入観があり、いちいち重箱の隅を突くような細かい報告を求められることに対する不安。もしくは、単に上司が暇でそれに付き合わなければいけないストレス。

……っていう2つの例は、いずれも自分事なんですけどね。

 

さて、今回ご紹介する本はこちらです。 

この本が特徴的なのは、

 「読んで理解しておしまい」ではない

という点です。具体的には、

 「実際に手を動かして、課題に取り組んで、理解し考える」

という本です。

実際に、やってみたら本当にしんどかったです。

 ・読書60分

 ・実習90分

というぐらいの配分で、体を動かすというか頭を働かす割合が多かったです。

ただ、実際に取り組んで最後まで読み終えたら、「読む前の自分は過去の人」のような感触を得ましたので、効果があったかなとも思います。

 

さて、こちらの本の構成ですが、こんな感じです。

【目次】
序 章 人生の9割はメンタルで決まる
第1章 「思い通りに生きる公式」の存在
第2章 変化を嫌がる人間の機能を科学的に攻略する
第3章 最強の行動力を手に入れて心を強くする
第4章 未来の自分を生きると現実が追いついてくる
第5章 アファメーションで正しく心を鍛える
第6章 「神メンタル」で感情をコントロールする
終 章 幸せになる権利は誰にも奪えない

 

全7章構成の255ページです。

ポイントとなる文章は赤マーカーで塗られており、適量なマーカーとなっていますので、編集の方もずいぶん工夫しているなと感じました。

 

著者のメッセージとして最も心打たれたのは、こちらです。

大切なことはたくさんお金を稼ぐことではありません。

大切なことはたくさん贅沢をすることでもありません。

大切なのは「あなた自身が幸せだと感じる」毎日を過ごすことです。

P251

コロナ禍で、収入減となり、そのため、贅沢ができないということもあるのですが、それらは人生においてどれぐらい重要なのかなとちょうと考え始めていたこともあって、ここは強烈に共感できました。

「確かにそうだな。じゃあ、この本、読んでみっかな」

というのが読書のきっかけとなりました。

他にも、次のようなメッセージもありました。

誰かが決めたような成功や幸せを追い求めるのではなく、自分自身が幸せだと思う現実を手にしてください。

P246

そもそも、何のために強いメンタルを身につける必要があるか、そういう根本的なことがこれ以外にも何度か出てきます。

 

そして、本のタイトルにある「神メンタル」ですが、かなり後半に次のような説明が出てきます。

「神メンタルを持つ人」とは、「ブレない狂人な精神力を持つ人」のことではなく、すべての出来事から「考えることなく」「自動的に」よい意味を見出すことができる人のことをいう……

P226-227

この文中に出てくる「よい意味」を見出す方法として、具体的な方法がP230から書かれているのですが、習慣化する一つの方法としてはとても参考になりました。

少しページが戻りますが、

自分の身に起きた出来事は、よい出来事でも、悪い出来事でも、「反射的に」つまり「意識することなく、機械的に」、「よい出来事」だと捉えられるように……

P222

という部分に関しての例えも合わせて、ぜひ、読んでみてください

 

……といった感じで、まずP226~P231を最初に読んでから、全体を読み進めるとかなり理解が早いと思います。

 

では、それぞれの章でのポイントをお伝えします。

まず、序章では、人生を変える方法がP22に記載されています。(赤い色塗りがされている部分です。)

第2章では、その変化を阻害するものについて記載があります。自分では予想しなかったものをあげているのですが、読んでみると、かなり納得しました。(P53にそのあたりが書かれていますよ。)

ちなみ、この第2章では、ギクッとする部分がありました。

「現状維持は衰退」と肝に銘じて変化を楽しもう

P69

また、第6章でも、次のような記述があり、詳細が書かれていました。

「本当の安心」とは「安定すること」ではない……

P219

 

第3章は「行動」についての部分ですが、我慢して行動することではなく「楽しんでやる」行動の良さについて記載がありました。(P87では、具体的な例があります。)

また、そもそもの「行動する理由」があっての「行動」なのかどうかの重要性も記載がありました。

この章で、キュンと心に響いた箇所を1つだけあげるとしたら、この部分です。

悔いのない人生を歩む。そのためには“いつ死んでもいい”と思えるくらい、自分の人生の時間を自分がやりたいと思うこと、楽しいと思うことだけに注ぐ。

P91

自分の人生を自分のために費やすということは、なんとなく理解していたのですが、仕事をしているとなかなかそれが実現できない自分がいました。

これは自分の性格でもあるのですが、その理由は分かっていて「断ることができないから」です。ただ、この部分を読んだあと、「断る」ことができるようになりました。(100%はまだ無理ですが。)

 

第4章の冒頭ですが、自己評価(自信)の重要性について記載があります。

P112から例がたくさん出てきますが、いずれも、自分に当てはまる悪例ばかり。ゾッとしながら読み進めると、

「自己評価」は自分で書き換えられるもの

P116

で一安心。……したのもつかの間、ここで課題が出ます。(P117)

「制限時間10分で最低50個書く」というのですが、これが一番しんどかった。

それを実際にやってみると分かるのですが、

……モチベーションは絶対に上げてはいけません。

P138

「えーーーー!」って驚きつつ、「じゃあ、どうすりゃいいの?!」という問いにはあっさりを答えが。

それは「あなたの基準」です。「基準をあげること」こそ、……「未来の自分で生きる」ということ……

P138

一言でいうと、「未来の自分だとしたらどう行動するか?」ということなんですが、詳細はP139に記載があります。(具体例もありますので、それを読まないと理解するのは難しいかも。)

 

そろそろ後半の第5章は「アファメーション」に関して。

アファメーションは「肯定的な言葉ではっきりと対処する」ことのようです。

今度は「考え方」をどう考えるかっていう話になります。

P160から具体的な4つのポイントの説明があります。

・現実的な目標を宣言する

・肯定的な言葉で宣言をする

・現在完了形の言葉で宣言する

・臨場感が伴うイメージを作り上げる

P160-163

……と、これだけだと分かりませんよね。それぞれの説明はP160から記載がありますので、ぜひ読んでください。

あと、P187では「付き合う人で人生が変わるか?」という問いかけがありますが、みなさんはどう思いますか?これについては、著者の経験から説明があり、とても共感できました。

 

さて、第6章ですが、この章は「不安」についての記載がありました。

不安や緊張はそんなに簡単にかき消すことはできません。

P198

「うっそ……」って思っちゃいましたが、仮にかき消そうとした場合、どうなるかもしっかりと書かれています。で、大切なのは、「不安とか緊張をそうすれば良いか?」なんですが、「認める」というのが答えでした。

どのように認めるとかそういったことはP198に書かれていますので、参考にしてください。

そして、ここが本当にゾクゾクと心に響いたのですがしめくくりとして、「本当の安心」について次のように書かれていました。

自分で自分自身を認め、または他の人の役に立つことを実感して「承認」を実感し、付き合う人を選ぶことで「つながり」を満たし、自分を成長させることや新しいことに「挑戦」してみてください。その時に、あなたは「本当の安心」を実感することになる……

P220

ここは、一読後、もう一度振り返って読み直してほしい部分でもあります。

「不安」と「安心」をバーターにするのではなく、「不安」を認め、別のベクトルとして「本当の安心」を実感するように生きていこうと決意した一冊でした。

 

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