2030年はどういう世界になるかを未来予測するならこの本から(2030年の第4次産業革命[ 尾木 蔵人])

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【概要】2030年まで10年を切っています。現在のコロナ禍で、日本はもちろん、世界でも、ビジネス革命とも呼ぶべき、大きな変化が生じています。いわゆる「第4次産業革命」とはどういう世界なのか、一緒に考えましょう。



相談者
相談者

最近、中期計画を作るように言われたんです。
ただ、私に言われても。
そういうのを経営者も管理職が一般社員に押し付けるのはなんかなぁ。

所長
所長

でも、そういう会社、多いですよ。
経営者は管理職に押し付け、管理職が一般社員に押し付ける。
結局、そういう感じで完成した計画は既に破綻しているかもしれませんね。

相談者
相談者

ですよね。
だったら、そんなのやらなきゃいいのにって思いますよ。
ただ、その一方で、未来のことを考えることは必要だとも。
そこで、何か、参考になる本はありませんか?

所長
所長

前向きですね。
それでは、ちょっと難しいかもしれませんが、こちらの本を紹介しましょう。



2030年の第4次産業革命

もうちょっとしたら株主総会が多くありますが、前年度の計画と実績の差がこれほど著しいのはリーマンショック以来であり……もしかしたら、それ以上かもしれません。

大きめの会社ではあまりないのですが、中小企業では、大企業のマネゴトで、中期計画を部署ごとで作成していたり。でも、実際のところは、本来作成すべき人間が作成していない「お遊戯計画」になっているケースが多くあります。

当然、そんなものは、何の役に立たないのですが、

 未来について考えて計画を立てること自体は良いこと

です。

特に、コロナ禍で、勤めている会社はもちろん、日本、世界がどのようになるか不明確。

だからこそ、若い人は未来予測をしておくことをお勧めします。

 

今回ご紹介する本ですが、ちょっと難しいかもしれませんが、若い人にぜひ読んでもらいたいものでもあります。

 

冒頭で、著者はこのように書いています。

この本は、……これからの日本を担っていく学生や教育関係者の方々にぜひ読んでいただければと思います。

P9

一通り読み終えた自分でも、そのように感じました。

 

さて、この本の構成はこのような感じです。(発売物と東洋経済さんのホームページから引用しました。)

目次

第1章 第4次産業革命の最前線
・ITプラットフォーマーとレガシー企業の最終戦争(トヨタ、ダイムラー、エアバス)
・米中貿易摩擦とデジタルテクノロジー覇権  (世界を“G2” が動かす時代)
・ファーウエイ問題と5Gが開く未来 ほか

第2章 第4次産業革命を実現するテクノロジー&コンセプト
・加速するコンピューティングパワーと小型化
・AI×データ、マスカスタマイズ、デジタル・シミュレーション、5G ほか
・インタビュー:ヤフーCSO(最高戦略責任者)・慶應義塾大学教授 安宅和人氏

第3章 第4次産業革命の注目企業
・(ドイツ)アディダス、シーメンス(米国)アマゾン(AWS)、マイクロソフト、テスラ
 (中国)アリババ、テンセント (日本)デンソー、ユニクロ ほか 
・インタビュー:ドイツ ローランドベルガー 名誉会長 ローランド ベルガー氏

第4章 各国の第4次産業革命の取り組み
・ドイツ~デジタル・バリューチェーンへの取り組み 
・米国~政府のトップIT企業支援とIoTコンソーシアム 
・中国~中国製造2025とAI戦略、海ガメ作戦 
・日本~世界で問われるリーダーシップ ( 「ソサイアティ5.0」 )ほか

第5章 2030年の第4次産業革命
・どんな新しい技術・ビジネスモデルが登場している? 
・2030年に台頭している企業
・どの国がイニシアティブを握っているのか ほか

第6章 日本の未来
・経営者の役割
・世界をけん引するデジタル大国への飛躍 ほか
・インタビュー:IVI(インダストリアル・バリューチェーン・イニシアティブ)理事長・法政大学教授 西岡靖之氏

 

これを社会人経験の浅い方にはじめか読むのは、ちょっと、難しいかもしれません。

そこで、お勧めする読み方ですが、

 「第1章」→「第4章」

となります。

第1章で、GAFAやアメリカと中国の動向をしっかり理解してみてください。

その後、第4章で、各国の動向をざっくりつかむのが良いと思います。

 

著者の方には悪いのですが、それだけでも十分です。

それ以外の章は、ある程度の年齢、そうですね、30代後半以降であれば理解しやすいと思います。

しかし、逆に、20代から30代前半の方は、ネットニュース等を利用する方が良いように感じました。

特に、第6章。

若い方は、日本の未来よりも、ご自身の未来の方が大切だと思いますので、この章は、むしろ若い方は読まない方が良いように感じました。(Amazonにはレビューが記載されていますので、それを読んで、ご興味があれば読んでも良いと思います。)

逆に、管理職や経営者には必ず読んで理解して仕事に活かしてほしいぐらい内容としては良いのですが。

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